医療通訳の対象となる外国人の置かれている状況や抱えている問題は複雑なため、通訳だけでなく、支援的なかかわりを求められたり、複雑な専門職との連携を行っていかなければならない役割も持っています。
大半がボランティアとして活動しているので、役割や苦労を医療現場に理解してもらえなかったり、外国人から過度に依存されてりして、通訳者が板挟みになるケースも多いです。
一方、メディカルツーリズムは政府が成長戦略の一つとして積極的に外国人誘致を行っている産業で、医療を受けることを目的に来日する外国人が対象になります。
ここでの通訳はビジネスや観光分野の通訳者が行ったり、医学系の留学生が行ったりしており、通訳のレベル認定が必要だという意見も多いです。
メディカルツーリズムの対象となる外国人は多くが富裕層であり、通訳費用も外国人が負担するので職業として成り立ちやすくなっています。
しかし、言葉の面だけの通訳として捉えていることも多く、医療という特殊分野での対応、倫理的な問題に遭遇した時の対象方法の確立が急がれています。